[骨折の続発症]

外傷性皮下気腫：触診によって渥雪音（捻髪音）を認める。
脂肪塞栓症候群：大腿骨や骨盤骨損傷などの後、あるいは多発骨折時に見られる。初期には発熱･頻脈が見られる。皮膚では点状出血斑が見られ、肺塞栓では頻呼吸･呼吸困難･チアノーゼ、脳塞栓では頭痛･不安感･意識障害･嘔吐･痙攣、心塞栓では心悸亢進･血圧下降などが起こり、時として死の転帰をとる事がある。
仮骨の軟化および再骨折：感染症･壊血病などの全身的疾患や、蜂窩織炎（蜂巣炎）･丹毒などの局所的疾患で、仮骨が突発的に軟化吸収され、骨損傷部に再び異常可動性が出現する。
遷延治癒：骨折治癒に予測される期間を過ぎても骨癒合が見られないもの。
コンパートメント症候群（区画症候群）：骨損傷･筋損傷･血管損傷などにより、この区画内の組織内圧が上昇し、組織の循環不全が生じて筋や神経組織の機能障害をもたらすもの。前腕の屈側部や下腿部に多く見られ、主症状は阻血の5P（疼痛･蒼白･拍動消失･感覚異常･麻痺）がある。
長期臥床：一般には、沈下性肺炎･褥瘡･深部静脈血栓症（エコノミークラス症候群）･筋萎縮･尿路感染症･認知症などがあげられる。

必修問題対策01｜柔道整復師国家試験

必修問題対策：練習問題01